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5W1H/5W2Hとは?必要事項を漏れなく伝えるための重要な切り口

5W1Hを意味する画像
田畑 守行

田畑 守行

マネージャーコンサルタント

アイシン・エィ・ダブリュ株式会社にて、品質部門及び生産技術部門におけるマネジメント業務を数多く経験した後にコンサルタントへ転身。現場改善や工場改革、間接部門改善等の支援に尽力中。

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5W1H/5W2H(ごだぶりゅーいちえいち/ごだぶりゅーにえいち)とは?

5W1H/5W2Hは必要事項を漏れなく伝えるためのフレームワーク

5W1Hとは、下記の6つの切り口の頭文字を取ったもののことを指します。

  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Who(誰が)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どうする)

5W2Hとする場合は、次の切り口を追加します。

  • How Much / How Many(いくら、いくつ)

5W1H/5W2Hで情報を伝達すると、必要事項を漏れなく伝えることができるため、業務指示や報告書作成の際等に活用されます。5W1H/5W2Hは、業務指示、報連相等、コミュニケーションを取る上で必須の切り口・フレームワークです。また、マーケティング活動において、戦略策定、実行内容の検討を行なう際にも、この考え方で行なうことが非常に重要となります。

本ページでは、5W1H/5W2Hの詳細やポイント、具体事例等を解説しています。

5W2Hとは

コミュニケーションと5W1H/5W2H

しっかりと意思疎通を図ることは簡単ではない

報連相をした時、自分の考えを伝えようとした時等、コミュニケーションを行なう際に、
「相手に主旨が伝わらなかった!」
「間違った解釈をされてしまった!」
「何度も聞き返されてしまった!」
という経験はありませんか?

人間は、それぞれに考え方や価値観が様々です。それ故、しっかりと意思疎通を図ることは、実は簡単ではありません。従って、伝えたいことを相手に確実に理解してもらう為に、抜け・モレのない説明方法の習得が必要です。

そして、その代表的なフレームワークが5W1H/5W2Hなのです。

コミュニケーションと5W2H

5W1H/5W2Hの3つの側面

この5W1H/5W2Hは、3つの側面を表しています。

  • When、Where、Whoの「いつどこで誰が」・・・場面設定を表している
  • What、Howの「何をどうする」・・・出来事や行動を表している
  • Whyの「なぜ」、How Much / How Manyの「いくら、いくつ」・・・理由や背景を表している

どういう場面でどういう出来事や行動が起こり、それはどのような理由や背景から必要なのか。
これらを相手にしっかりと伝えることができればコミュニケーションを円滑に行なうことが出来るのです。

5W1H/5W2Hの3つの側面

5W1H/5W2Hのそれぞれの切り口の意味とポイント

では次に、5W2H の意味とそれぞれのポイントについて確認していきましょう。

When(いつ)

まず、When(いつ)は、時間、時期、期間、期限のことです。

仕事には期限があるので、指示を出す際等は、Whenを明確にして話すことがポイントとなります。それにより、指示を受けた側には、時間を意識した計画性のある行動を行なってもらえる確率が高まります。

When(いつ)は、時間、時期、期間、期限のことです

Where(どこで)

次に、Where(どこで)は、場所のことです。

待ち合わせ場所、作業場所、実施場所等、どこで行なうかを明確にして話すことがポイントです。なお、場所とは、指示されたアウトプット物の提出場所や保存場所等の「どこに」も含まれます。

Where(どこで)は、場所のことです

Who(誰が)

Who(誰が)は、人物のことです。

誰が行なうのか、誰と行なうのかを明確にして話すことがポイントです。よくある悪い事例として、誰かがやる「だろう」と思っていて、だれもやっていなかったということがあります。

Whoを明確にすることで、このような「だろう」によるすれ違いを防止することができます。

Who(誰が)は、人物のことです

What(何を)

What(何を)は、対象物や対象内容のことです。

何の作業なのか、何の依頼なのか等を明確にして話すことがポイントです。Whatを確実に伝えることで、「そもそも扱うべきものを間違っていた」というようなミスを無くすことが出来ます。

What(何を)は、対象物や対象内容のことです

How(どうする)

How(どうする)は、方法や手段のことです。

どうやって行なうのか、どのような状態にするのかを明確にして話すことがポイントです。Howをしっかりと伝えることで、その後の行動に具体性が増し、ミスを減らすことが出来ます。

How(どうする)は、方法や手段のことです

Why(なぜ)

Why(なぜ)は、目的や理由のことです。

なぜそれを行なうのかを明確にして話すことがポイントです。なぜを伝えると、仕事の質が向上し、やり直しも無くすことが出来ます。

なぜを伝えなかったことで、相手が意図と違う行動を起こしてしまうことは多々あります。そうならないように、「なぜそれをやるのか」を伝えることは非常に重要です。

Why(なぜ)は、目的や理由のことです

How Much , How Many(いくら、いくつ)

How Much , How Many(いくら、いくつ)は、費用、コストのことです。

いくらまで費用を掛けてもよいのか、いくらでやってほしいのかを明確にして話すことがポイントです。How Much , How Manyをしっかりと伝えることで、相手が費用対効果を考えた行動を行なってくれるようになります。

How Much , How Many(いくら、いくつ)は、費用、コストのことです

5W1H/5W2Hの具体事例

それでは次に、ここまで説明した5W1H/5W2Hについて、悪い事例と正しい伝え方について確認しましょう。状況設定として、自分が上司で、新入社員に会議の議事録作りを指示する場面を想定します。

0点!

こんな指示の出し方をしたらどうでしょうか。

「議事録を書いておいて。」

これは100点満点中、0点の伝え方です。皆さんもこれがダメな理由は分かりますよね!

この指示だけだと、5W2Hのどの要素も入っていません。そもそも、議事録と言われても何の議事録なのか勘違いしてしまうかもしれませんね。これは問題外です。

100点満点中、0点の伝え方の例

1点!

では、このような指示の仕方はどうでしょうか。

「佐藤君、議事録を書いておいて。」

これでも1点です。先程は無かったWhoが入っていますが、それだけでは全く足りないのが分かると思います。この場合は、5W2Hにおいて、Whoが加わったものの、残りは入っていないため、確実には伝わりません。なお、指示を出す際は、たとえその場に2人しか居なかったとしても、主語として、名前を付けて呼ぶべきです。

これは5W2Hのコツというよりも、最低限のマナーですね。

100点満点中、1点の伝え方の例

10点!

次に、こちらはいかがでしょうか。

「佐藤君、明日の10時までに製販会議の議事録を書いておいて。」

これは10点の指示の出し方です。先程よりもWhen、Whatの要素が増えていますが、まだまだ十分とは言えません。とは言え、期限の要素が入ったことで、「すぐに作らなければ間に合わないな。」という認識には繋がったと思われるため、少しはマシになったというレベルです。

100点満点中、10点の伝え方の例

30点!

では続いて、このような指示の出し方はどうでしょうか。

「佐藤君、明日の10時までに製販会議の議事録を書いて、印刷して私の机の上に置いておいて。」

大分明確になりましたが、まだ30点くらいですね。提出場所として、Whereが入りました。よくあるケースとして、出来たら手渡ししてくれるかと思っていたのに、「えっ?とっくにサーバーに保管してますよ。」というようなすれ違いを度々耳にします。

どういう状態で受け取りたいのかもしっかりと伝えておけばこのようなことは起こりませんね!

100点満点中、30点の伝え方の例

60点!

では更に、次のような場合はいかがでしょうか。

「佐藤君、明日の10時までに製販会議の議事録を書いて、印刷して私の机の上に置いておいてくれるかな。フォーマットはExcelで作った前回の議事録を流用して、1枚にまとめよう。」

この指示であれば、60点でまずは合格レベルです。先程に加え、How(方法)とHow Many(量)の要素が加わりました。「簡単に作るだけで良かったのに、出てきたものはものすごい分量のレポートだった。」ということもよく起こります。

それも時間のムダの一種であるため、「どのように、どのくらいのレベルで」作るかもしっかりと伝えなければいけません。

100点満点中、60点の伝え方の例

100点!

今回のケースでは、次のような指示の仕方をしていれば、バッチリです。

「佐藤君、明日の10時までに製販会議の議事録を書いて、印刷して私の机の上に置いておいてくれるかな。
 フォーマットはExcelで作った前回の議事録を流用して、1枚にまとめよう。
 明日の11時からの経営会議に使うから、期限は絶対厳守で宜しく頼むよ。」

このように、Why(なぜ)をしっかりと伝えることで、「なぜ議事録が必要なのか」「なぜ10時までに作る必要があるのか」と言ったことを受け手はしっかりと認識することが出来ます。

このような5W2Hでしっかりと指示を出すことで、遅れやミスがなく、確実に仕事を前へ進めることが出来ます。上司から部下への指示の出し方だけでなく、部下から上司の報連相の場合でも同様です。普段からこの5W2Hをしっかりと意識してコミュニケーションを取るようにしていきましょう。

100点満点中、100点の伝え方の例

5W1H/5W2Hを使いこなしてデキる社員へ

なぜ上司や先輩が聞き返すのか

あなたは、上司や先輩に仕事の進捗報告をした際などに、質問攻めに合ったことはありませんか?

「何で出来なかったの?」
「どこまで出来ているの?」
「どの部分が出来ていないの?」
「いつまでにできるの?」

といったように、次から次へと質問が飛んできた経験を、誰もが一度は持っているのではないでしょうか。

なぜ上司や先輩が聞き返すのでしょうか。

それは、単に説明や報告に不足があるからです。

このような状況は、5W2Hの要素をプラスしたコミュニケーションで解決することができます。

なぜ上司や先輩が聞き返すのか、説明不足だから

同じ方向を向いていないことで余計に時間が掛かってしまう

特に新人や社会人経験の浅い人は、伝達するという 行為だけで満足する傾向があります。

また、相手は「当然知っているはずだ」と思っていても、実は全然知らなかったということも珍しくありません。共通認識を持って一致団結して取り組めば、何てことはない仕事でも、同じ方向を向いていないことで、余計に時間が掛かってしまうものです。

出来れば、仕事はスムーズに、そして気持ちよく進めたいですよね。もしあなたが仕事上のコミュニケーションが下手だと自分で認識しているなら、5W2Hを使いこなし、デキる社員へ一歩近付く努力を今日から始めてみましょう。

5W2Hを使いこなし、デキる社員へ一歩近付こう!

5W1H/5W2Hのまとめ

以上で学んだことをまとめてみましょう。

5W1H/5W2Hとは

  • When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、How(どうする)、Why(なぜ)、How Much/Many(いくら、いくつ)のこと
  • 5W1H/5W2Hは、伝えたいことを相手に確実に理解してもらう為のフレームワーク
  • Why(なぜ)を伝えると、仕事の質が向上し、やり直しも少なくなる
  • それを行なう理由を知って行動するのと、知らないで行動するのでは、行動の質が全く異なってしまう
  • 指示を出す場合は、可能な限り「なぜ」を伝えて話すことがポイント

5W1H/5W2Hと業務コミュニケーション

  • 上司や先輩は聞き返すのは、単に説明不足だから
  • 5W1H/5W2Hの切り口をプラスしたコミュニケーションを行なうことで、相手に伝えたいことをしっかりと伝えることができる

日々のコミュニケーションでは、5W1H/5W2Hの切り口を意識することで、デキる社員を目指していきたいですね!

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使用用途 社内教育や発表資料作成における作業効率化等
ファイル形式 PowerPoint
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